対決、甲賀流、伊賀流。コンガ対ケント。

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凄まじいスピードで黒い線となったコンガとケントがビルの周辺を駆け巡る。 そこには沢山の人だかりが出来上がる。スマホを構えて指を指す人々。 《…このままじゃ!みんなに忍者ってバレちゃう!どうしよう!?でも、これ!チャンスかも!》 咲耶は自分の近くで小さな煙玉を転がす。 花火のように打ち上がる煙玉の中心で得意のダンスのターンを披露する咲耶。 周りの人もスマホを咲耶へ向けていく。今度は胸元から巻物を取り出して天高く投げる。 巻物はドンドン大きくなり、ビルを覆う垂れ幕のようだ。 「これは…咲耶の術ニャ、後ろになんか書いてあるニャ!」  「ネム…なんか描いて…。」  「雑!  雑ニャ!」 二人は驚きながらもとりあえずで巻物の前を飛び下りる。  咲耶は天に向かって手裏剣とクナイを投げつけて巻物の前に透明な糸を張り巡らせ、ネムとシャオランは絵を描きながら滑り降りてくる。 三人が巻物の前に揃うと、最後は虎の印を結び一言。 「ニン!」 少し間が空いて拍手が出だすとドンドンその音は大きくなり歓喜の声が沢山上がる。 「やった!」 咲耶が大きく喜ぶ。その咲耶の頭に大きなげんこつが。  「このバカモン!全く!」 岩爺はのびた咲耶を引きずり、呆然とする観客も気にせずに去っていく。ネムとシャオランも慌ててついていって、周りの人だけ取り残された。
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