理事長に踏んづけてくれと嘆願されました

3/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
 学校につくと冷や汗が出た。理事長が校庭で僕らを待ち構えていたからだ。 「翡翠きゅん! 風きゅん! 水きゅん! 今日も可愛いね! たまらなく可愛いね! とっても可愛いね! 最高に可愛いね!」  やな予感がする。これは早々に猪さんに吹っ飛ばしてもらうべきだろうか?  悩んでいると理事長はいきなり土下座した。 「十二月なんだ! クリスマスなんだ! わしはこの時季はにょたチョコ男子に踏んづけてもらうことを決めているんじゃ! だが翡翠きゅん風きゅん水きゅんはまだ、わしを踏んづけてない! お願いだ! 踏んづけてくれないか!?」  なんか変なこと言われた!! 「できればミニスカサンタ姿で頑張ればミニスカの中覗けるような状況で顔を踏んづけてくれないか!?」  もっと変なこと言われた!! 「できれば罵ってくれれば、さらに良し! 老い先短いじじいの頼みを聞いてくれないか!?」  物凄く酷いこと言ってるよ!! 「後生だ!!」  と理事長が言ったところで理事長は吹っ飛んだ。  何か禍々しいオーラを放っている人が校長の側にいた。 「校長……いや今は理事長か……。翡翠に変なことさせたらどうなるか分かっているよな? 踏んづけてほしいなら俺が踏んづけてやるよ……。オラオラ!!」  瑠璃お兄ちゃんだった。どうやって猪さんに追いついたのさ……。  瑠璃お兄ちゃんは理事長の顔をグリグリと踏んづけている。 「オラオラ頑張ってスカートの中覗いて見ろよ? ご希望通りにミニスカで来たからさぁ……」  きっちりミニスカサンタの姿で瑠璃お兄ちゃんは現れた。フーフーとスイスイは僕の後ろでガクガク震えている。 「やっぱり瑠璃お兄ちゃん怖いよぉ……」  スイスイが泣きそうだ。  もっと怖いのは女体化した瑠璃お兄ちゃんのミニスカの中を覗こうと頭を上げようとする理事長だ。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!