チップとプー

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それが何だか今の時点では思い浮かばない。 その時、「キューン」と犬の鳴き声が聞こえた ような気がした。 「そうだ!私はチップに会わなければ! 虹の橋!行先は天の改札だ!」 出そうで出なかったくしゃみが出て最後に 「ヘックション!ちぃきしょうめ!」 と啖呵を切ったような清々しさを覚えた私だった。 迷うことなく『天』と書いてある改札に 進んでいった。 そこを通り抜け、暫く歩いていると 途中から左右に歩道がわかれている、 右が動く歩道、左側が普通の歩道。 何の迷いも無く動く歩道に身を任せる。 はるか彼方まで続く道... どのくらいこれに乗っているのだろう、 少々不安を覚えてきたところ、はるか彼方に 何かが見えた!天空に大きく弧を描いている それは虹だった。 動く歩道は虹の橋のたもとまで続いていたのだ。 歩道を降りると、一面草原ではるか先まで続いていた。虹の橋はすぐそばに有る。 私はどうしていいか分からずその場に立ちすくんでいた。 すると何処からともなく犬の鳴き声がしてきた。 何処から聞こえるのか最初は解らなかったが 声が大きくなるにつれて方向が解ってきた。 「こっちの方から聞こえてくる、吠える声が 2匹いるような、気のせいか?」 その方角に目を凝らしてよく見ると 向こうの方から見慣れた犬が2匹こちらに 飛んでいるかの如く走って来るではないか...
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