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5:暴力をふるうご主人
だけど、次に僕をお迎えしてくれたご主人様の元で、僕はご主人様に暴力を振るわれた。
「んだよ!こんなに大きくなるなんて聞いてねぇぞ!!」
(そんなこと言わないで!僕、いい子にする!ご主人様の言うこと、ちゃんと聞くから!)
僕はご主人様に伝えたくて、一生懸命吠えた。
「うるせぇ!!」
「キャイン!キャイン!!」
ご主人様は僕を怒鳴り付けながら手で叩いて来たり、足で蹴ってきた。
「くぅーん、くぅーん…」
(痛い…痛いよぉ…どうして叩くの?僕、なにも悪いことしてないのに…)
体中が痛くて、痛くて堪らなかった。
ご飯も、お水もほとんどもらえなかったせいで、体が動かない。
(いたい…いたい…)
(おなか空いた…お水、飲みたい…)
「お前なんてもういらねぇ!!あっちへ行け!!消えろ!!邪魔だ邪魔!!」
「キャイン!キャイン!」
ご主人様はすごく怒りながら、硬い棒で僕を叩いてきた。
(ごめんなさい!ごめんなさい!ご主人様の言うこと、ちゃんと聞くから許して!おねがいだから…おねがいだから…
ぼくをすてないで)
寒くて雪がたくさん積もっていた日。
僕はご主人様にダンボールに入れられて、田舎の山奥へと捨てられた。
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