0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
6:極寒の1週間
(さむい…さむいよ…)
(おなか空いた…お水飲みたい…)
ご主人様に叩かれた体が痛くて全然動けなかった。
(この雪…食べられるかな?)
段ボールの隙間から入ってきた雪を舐めたら、とても冷たかったけど体中に水分がまわっていく感じがした。
(これならお水の代わりになるかもしれない)
僕は毎日凍えた身体を丸めて暖を取りながら、まわりに積もった雪を食べて生活をしていた。
でも、雪だけじゃお腹は満たされない。
僕の体はどんどん痩せていってしまった。
(ご主人様。早く帰ってきて)
(もう悪さはしない。約束するよ…ご主人様の言うことだって聞く…いい子にするから…っ)
心の中で何度も叫んで謝った。
でも何日経ってもご主人様が戻ってくる事はなかった
最初のコメントを投稿しよう!