蠢爾(しゅんじ)する者

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集団心理と位置付ける学者も御座れだが、発見は御多分に漏れず、遅れるものだ。時間を掛ける程に良いものに至りはするが、パワーマン当人は夜霧を使い熟しているのか?目が眩んでいたのがパワーマンでは、夜霧の意図とは違(たが)う。「皆が私からこの妖刀を奪おうとするのだが、レフィルよ…あなたはどうしていた。」パワーマンが窶れ切った侭に現れた。「パワーマン…哀れなりや。神の域とでも言わせたいのか?」フィリトは痛嘆していた。「フィリトか…。確かに…神格化は止むなしではあったが、この妖刀を使わずして、日を越すなどと言う愚行はあまりに不憫だった。さぁ…レフィル。次元の剣を返せ…私の人格がイカれてしまう前にな。」パワーマンは弱々しい眼差しをまざまざと俺に投げ掛けた。俺の怒りはピークを超えていた。「この馬鹿野郎がっ!!一体スーパーヒーローの需要ってのはどうなってやがるんだ?夜霧に粗相があるとか考えられん!とぅーりゃっさい!!」俺は奇しくも、次元の剣でパワーマンを瞬殺してしまった。パワーマンは闇に帰し、俺は夜霧を取り返した。「レフィル…やったな。その次元の剣を僕に寄越せ。そしたら、封殺完了だぞ。」俺は刹那の内に忘却していた。フィリトが俺の次元の剣を欲していたことを…。
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