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海辺に着いた。
海の向こう、霞の中、鬼ヶ島が妖しい気配を漂わせている。
ここまで来たはいいけれど舟の用意なんてないし、さてここからどうやって海を渡る?
鬼がウヨウヨいるような鬼ヶ島まで送ってくれる渡し舟なんてあるわけない。
「こんなところに良い舟あったよー!」
桃太郎さんが大声で皆の注目を集める。
いやいや、それは地元の漁師さんの舟だから。
あ、桃太郎さん。勝手に乗っちゃダメだって。
「舟で遊ぶねー。なんてね」
猿も雉も一緒になって舟で遊んでいる。
雉……、お前もか。
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