二組目

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二組目

 時は流れ、舞台は変わる。 「…………かぁ」  丸太の椅子に座り憂鬱そうにため息をつく彼女はエルヒューマンとヒューピーとの娘、“エルピューマン”である。 (両親を恨むわ。特に母親を)  そんなことを考え彼女はキッと空を睨み付ける。そこには楽しげに宙を飛び回る二羽の鳥がいた。 (どうせなら空を飛ぶ翼が欲しかった。なのに、なのに……。私にあるのはこの…………醜い“くちばし”だけ!)  鳥の遺伝子を受け継いだがために、彼女の口には立派な黄色いくちばしがあった。 (ついばまなきゃ食べられない! 好きな人とキスもできない! 第一歯が無いからまともに喋れない! なんでこんな不要なものをつけたの私にッ!)  エルピューマンは涙を流し、天に向かって「クエーッ」と鳴いた。
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