一組目

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一組目

 あるところに、耳の長い男がいた。  彼の両親は人間とエルフ。つまり彼は、エルフと人間のハーフ、“エルヒューマン”である。  彼の周りには純粋な人間しかいない。なので必然的に好奇の目に晒され、いじめられ、仲間ハズれにされる毎日を送るしかなかった。   彼は今日もひとり、涙の道しるべを落としながら森の中を歩いていた。
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