140字のショートストーリー集

2024年2月投稿分

2024.2.27

降り続ける雨を窓越しに見つめる。葉を伝って落ちていく水滴。その度に揺れる椿の花はとても瑞々しく、俺は窓越しにその様子を写真に収めた。「どう似合う？」 と、同じ花の髪飾りをつけて俺に感想をねだった彼女がいたと、そんな過去の恋人との、ほんの些細な日常を思い出しながら。