咲耶ウエディングパニック

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「ネム、シャオラン。ここでひとつ大事な任務をお前達に授けよう」  岩爺(がんじい)の空気ががらりと変わり、甲賀(こうか)の長の貫禄を出す。 「に、任務?!」 「ネムさんとふたりだけで?」  いつも三人で任務にあたっているため、シャオランは不安を隠せずにいる。ゴクリと息をのむふたりの姿から緊張がにじみ出ていた。 「うむ」 「咲耶(サクヤ)の動向を調べて、わしに報告せよ」  威厳のある声で伝えられた任務に内容を頭の中で復唱するが、ふたりは困ったようにお互いの顔を見合わせた。 「えっと?」 「それって...?」  ネムとシャオランは困惑した様子で「これってただの爺馬鹿じゃん?」「尾行しろって事でしょうか...」と目で話しあっている。 「岩爺様!それ、めっちゃ私情が入ってます!」  コンガは思わず2度目の大きな突っ込みをいられずにはいられなかった。
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