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散歩中
『随分と寒くなりましたね』
「本当ね」
木の葉舞う季節になった。
秋風が吹くと、少し肌寒いくらいだ。
『夏のあっつい頃は、肉球が焼けそうで大変でしたよ』
「えー? そんな時間帯には、お散歩させてなかったでしょ?」
『お母さんが、時々連れて出てました』
「……お母さん……」
あれほど暑い日の昼間の散歩は、ダメって言ってたのに。
(きっと私が仕事に行ってる間だな)
大ちゃんが、あっさりゲロってくれたので母の罪が白日の下に晒された。
『ちなみに行先は、リサイクルショップでしたよ』
「それは、なんとなく想像ついてた」
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