再会

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「今日は人探しじゃなくて、遺留品探しなんだ」  もうすっかり、顔馴染みになった警察官に言われた。容疑者が使っていたというタオルを渡されると、小鉄は真剣な顔で匂いを嗅いだ。 「いつもより、気合が入っているみたいだな」 「人を探すより、物を探すのが難しいとわかっているみたいですね」  そんな会話をして、担当場所の河川敷に向かった。寒い日のせいか、いつもなら子供が遊んでいる所も人がいない。  真面目な小鉄は端からコツコツと匂いを嗅ぎ始めた。ゆっくりとした動きに付き合っていると、寒くてたまらない。カイロを持ってくればよかったと思っていると、急に小鉄が早足になった。  リードをグイグイ引っ張るので、慌ててついていく。  橋の足元にはホームレスの作った小屋があるが、もう誰もいないのか、崩れかけている。  その中に小鉄は飛び込んだ。私は躊躇して、リードを伸ばし、外に留まった。
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