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「貴殿らは……行方不明となった小学生男子の捜索活動において……早期発見に貢献されました。その功労をたたえここに感謝の意を表します」
「ありがとうございます」
感謝状を受け取ると、シャッターの音が鳴り響いた。怯えないかと隣を見ると、柴犬の小鉄はキョトンと首をかしげている。張り切ってシャンプーをしてもらってきたので、茶色の毛はふわふわだ。
お礼のビーフジャーキーの匂いにも大はしゃぎしないでお利口さんに座っている。
「よかったね。頑張ったね」
そう声をかけると、小鉄は元気よくワンッと答えた。
初めて出会った時はまさか、小鉄がこんな立派な嘱託警察犬になるなんて、思ってもみなかった。
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