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花ちゃんは、人間にひどい扱いをされたのに、また人間を信じようとしている。
この子のこれからの日々を幸せにしてあげたいと梓が思うのと同じくらいこの子は梓に安らぎを与えてくれていたのだ。
見た目で驚いた自分が情けなかったけれど、こんな世界があるのを知って私には何が出来るのかと考えるようになった。
安易に生き物を買ったり捨てたりするものではない。
ましてや、自分で買ったからといって何をしても構わないなんて絶対にだめだ。
今の時代、我が子に虐待する親がいる時代。
私の父は幼くして両親と死別していたこともあって、親子の絆を固く信じていた。
自分にはそれがなかったことが何よりも情けないと言っていた。
親の子への愛情は何よりも勝ると言っていたことを思い出して、今でも胸が熱くなる。
きっと花ちゃんだって仕方ないから人間を許してやって、もう一度信じてみるかって思ってくれたんだよね。
今度こそ、幸せになれるはずだよ、命の大切さを知っている梓だからね。
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