もう一度信じてくれたんだね

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 梓の家は他県だったのでお葬式に行く友達はいなくて、お香典だけ御霊前袋に入れて現金封筒で送ろうと言うことになった。 本当は行きたいけど……。 いや、私だけは行こう。 行かないといけない気がした。 みんなのお香典を預かり、車で2時間走った。 告別式は昼近くだったので時間的に助かった。 斎場に着くとご主人の名前が大きく書かれた板が掲げてあって、やはり現実なんだと思い知らされた。 中に入って記帳するのだけれど、ご主人は現役社員だった為、会社関係の方々でごった返していた。 親族だけでも多い感じだけれど、梓はどうしているんだろうか。 後ろの方から、喪主家の関係者がいる椅子の方を見てみた。 喪服を着た梓の姿が見えた。 斎場の担当者から色々、式の手順の説明を受けているようだった。
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