8章(5)

7/13
前へ
/353ページ
次へ
 一週目の記憶がなければ、ノストが船に乗れない可能性、などという発想は出てこないはず。  まさか、スェルヒナさんも一週目の記憶を持っている? 「スェルヒナさん。あなたも、白い蛇に何か言われたんですか?」 「白い蛇? 何それ?」  スェルヒナさんは首を傾げ……頭が傾いたままの状態で目を細める。 「もしかして、起動画面に出てくるウロボロスのこと? でもあれは制作会社のロゴだし考察でも言及されてるのは見たことない。けど……白い蛇もゲーム内の存在するとしたら……メインキャラのわけない……神? だとするとそれが象徴する力は? 永遠、もしくはループ……いや、でも、これが一週目? 違う、私はループできない? だとすると……」  何か早口の小声で、意味のわからない事を言っている。知らない外国語みたいなのが一杯出てくる中に神とか聞こえる。なんか怖い。  ゼディオさんも困り顔になる。
/353ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加