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プルルっ。 部長直通の内線がなり純は受話器を取る。 「はい。営業課 佐渡です」 「あ!お疲れ様です!秘書課の山下と言いますが、そちらにうちの前畑来てませんか?」 「いえ、みえてませんよ。」 「え?あれ〜? あの、佐渡部長に資料をお届けに行ったはずなんですが、おかしいな。」 「出てから時間経つんですか?」 「はい。たぶん30分前にはそちらに向かったはずなんですよね。。。」 30分前? 確かに秘書課のある7階から営業課の3階までエレベーターならすぐ着くはず。 何かあったんだろうか。 そんな中、突然激しい横揺れが起き純は思わず受話器を離し机にしがみつく。 次第に揺れは収まりをみせるがまだ建物全体が揺れてる様に感じる。 結構デカかったな。 離した受話器を拾いまだ通話中か確認する。 「もしもし!佐渡部長大丈夫ですか?」 山下だ。 「大丈夫。結構揺れたね。山下君も大丈夫?」 「はい!自分体幹強いんで!」 体幹? 体幹は地震とは関係ないだろう。 純は思わず笑う。 なかなか山下は面白い奴らしい。 「地震の事もあるので今から全フロアに前畑の事は確認取ります!」 「分かった。こちらでも探してみるよ」 通話を切り床に散乱した書類を拾いあげようと屈んだ習慣、再度激しい横揺れが起きた。 グワンッ。 先程よりも体の重心が持っていかれるような揺れだ。 フロアに残っていた数名の部下に机の下に入れと声をかけ、自身もすかさず机の下に頭を突っ込んだ。
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