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「何これ」
あれから社長から渡された封筒の中身を2人で開けて見た。
中には白い紙のA4用紙が数枚入ってるだけだった。
「社長にしてやられたな」
「えっ、社長気づいてたって事?」
「だな。」
ハハっ。
佐渡が笑う顔を間近で見て華は自然と笑顔になる。
「やっと笑った。」
華を見て嬉しそうに佐渡が呟く。
「え?」
「華、ずっと笑ってなかっただろう?
君の笑顔が見れて嬉しい」
佐渡がそっと両手で華の頬に触れ目線を合わせる。
「華、ずっと一緒にいよう。
俺はもう離れたくないよ。
君とずっと一緒にいたい」
華は佐渡の目を真っ直ぐ見つめて頷く。
「私も、ずっと一緒がいい。
ずっと一緒にいて先生」
華は泣きながら笑う。
佐渡が好きだと言ってくれた笑顔で。
そのまましばらく2人は抱き合い
ずっと互いに笑い合っていた。
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