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いや、そうじゃなくて。
私、今日プロポーズされて両親に報告したんだけど。
あっ!
私、先生のご両親に挨拶してない!
「華、俺の両親は2人とも仕事の関係でアメリカにいるし、俺から伝えたらおめでとう。って言ってくれたから安心して。式には来るから早めに日にち教えてくれって。」
佐渡はニコっと笑う。
うん。
そうじゃなくて。
え?
これって普通なのかな?
もっとゆっくり時期みて決めるみたいな話じゃないのかしら。。。
「もしかして華は俺との結婚迷ってる?」
華は思いっきり首を横にブンブン振る。
先生が嫌だなんて、それだけは絶対にあり得ない。
「良かった。俺も華と結婚したい。
でね、向上社長は絶対に出席したいって言ってくれたからこの◯印の日になってるんだ。
華、どうする?」
どうするも何も
3箇所に◯はあるが、週末で大安吉日の日は1つしかない。
「ここかな。」
「だよね。良かった。
式場は華が好きそうな所を色々調べてるから後で一緒に見よう。
社長が手を回してくれて会場は全て抑える事できるみたいだし」
「え?本当に?」
「うん。すごいよね。あの人。
式場によっては時間帯が少し遅くなったりするみたいだけど。それにたぶん華はここじゃないかな。って思う所はキチンと抑えてるから。」
先生って。
行動力ある人だったんだな。
という先程の華の感想に戻るのだ。
いつの間にか佐渡の手のひらでコロコロと転がされて進んでるような気がする。
先生って
結構強引な人なのかな。
なんて華が思っていると
「華、ごめんね。早すぎる?」
「え?ううん。ただ私ぼ〜としてたから先生に何もかも任せてしまったなって思っただけ」
佐渡はホッと安心したように「良かった」と華を抱きしめた。
「華、幸せになろうね」
「うん」
華もギュッと彼の背中を抱きしめた。
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