1.前世の無理心中の記憶

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1.前世の無理心中の記憶

私-ディートリヒシュタイン伯爵令嬢アニカ-には、恋人に毒を盛られて無理心中させられたアンネとしての前世の記憶がある。前世の記憶が戻った14歳の頃は、単なる空想かと思ったけど、調べれば調べるほどリアルだった。 記憶の中に出てくる『マクシミリアン王子廃嫡事件』とか『コーブルク公爵家嫡男無理心中事件』(本には『心中』って書いてあったけど、あれは『無理』心中だから!)は100年ぐらい前に本当にあったことだった。 それから調べてみたら、無理心中したコーブルク公爵家嫡男ルドルフの婚約者『ゾフィー・フォン・コーブルク』や、彼女と結婚してコーブルク公爵家を継いだ『ラルフ・フォン・コーブルク』も私の前世の記憶の中に出てくるんだけど、実在した人物だった。
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