シロヤギさんは困っている

『拝啓、クロヤギさん。

　久しぶりに筆を取りました。貴方にお手紙を書くなんて、一体何十年ぶりでしょうか。
　あの頃のことを今でも良く思い出します。お互いに手紙を食べあって、結局何を最初に書いたのかわからなくなってしまったのでしたね。
　さすがにそれは困るので私も学びました。紙を食べないようにきっちり訓練しました。
　ていうか、よくよく考えたら手紙の紙ってぜんぜん美味しくないし。牧草サラダの方がずっと美味しいし。食べるメリットないし。あとでお腹壊すし。

　というわけでクロヤギさん、前にも言いましたけど、それはもうめっちゃ言いまくりましたけどこの手紙も食べないでくださいね。
　ってもう食べてたら遅いかもしれませんけど絶対食べないでください。食べたら大変なことになりますからね、いいですか？

　私はもうあの頃のような不毛なやり取りをするのはごめんです。
　いい加減お互い大人なんですから、大人らしく、エレガントに、頭のいいお手紙のやりとりをしましょう、そうしましょう。

　というわけでなんでもいいのでお返事ください。
　お手紙たべちゃったごめんテヘペロ☆　以外で頼みます。

　シロヤギ』