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人間は、僕たちを忌み嫌った。
気味悪がった。
同じ人間なのに、なんで浮いているの?……と。
すると、「浮人」と呼ばれる人が1人生まれるとY市では「浮人」が大量に生まれてきた。
なぜかは誰もわからない。突然変異という言葉で片付けられるのかはわからないが、とにかく沢山生まれた。
他市の人間が、Y市を攻撃し始めた。浮人ではない、今まで普通に暮らしていた「人間」までも排除の対象になっていた。
一夜でY市は火に包まれた。
僕たちは戦うのではなく、逃げようとした。しかし、逃げ場がない。「上」に逃げるしかないと思った。
5歳くらいの浮人の1人が空に逃げた。誰にも言わず、勝手に。
それを見たY市の人間が、言った。
「お前らは、生まれてくるべき存在じゃなかったんだ!死ねっ!」と。
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