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僕たちは、人間が好きだ。
で、人間は僕たちが嫌いだ。
あの日以降、人間は空に住む僕らを殺そうと手を打っている。
僕たちは、なぜか全員戦うことに反対していた。
そういう性分なのだろうか。
たったの1人も「戦おう」とも「逃げよう」とも言わなかった。
ただ、「話し合おう」と。
しかし、僕たちは自分たちが強いということも自覚していた。
人間離れしたパワーとスピード、そして頭脳を持っていた。
地上にいる人間なんて、すぐに殺せるだろうとわかっていた。
けど、僕たちはそんなことは望んでいなかった。
ただただ、僕たちは平和を望んでいた。
本当に、それだけだ。戦いなんて、誰も望んでいない。
それこそ、「人間」の最大で最恐の武器なんだろうと思う。
いや、思うじゃない。それが正解なんだ。
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