4911人が本棚に入れています
本棚に追加
/221ページ
「それって、清家財閥からの招待状なの?それをなくしたの?信じられない。そんな大切なものなのに、なくすようなところにしまっていたの?」
黒沢さんが言った。
「ねえ、もしかして週末のクルーズ船のパーティーの招待状?」
「そう、それです!もしかして見ましたか?」
「それなら、父のところにも来ていたから知ってるわ。私も一緒に行く予定なの」
もうひとりの秘書が驚いて言った。
「すごいですね、さすが黒沢さん。もしかして瀬川専務も行かれるんですか?」
「専務は招待されていないわ。うちの父は頭取だから招待されたのよ」
「へえー。すごいんですね。でも、それがないんじゃ崇さん大変じゃないですか!?」
真紀も頷いた。
「菜々、先方へ連絡して送ってもらうとかした方がいいんじゃないの?今週末って明後日じゃない」
「うん。そうなんだけどね、なければないでなんとかするって崇さんが言うんだけど、そうもいかないから捜しているの」
すると黒沢さんが言った。
「そうだわ、崇さんは父と一緒に行きましょう。そうしたら父と私であちらに説明するわ」
最初のコメントを投稿しよう!