愛の短歌

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 な、な、なんだ?なんか喋ったけどなんか違う。俺が求めていたアンサーじゃないぞ!カァカァ……濡れ落ち葉……俳句か?俳句で返してきやがったのか? 「美夜子、俳句を習い始めたのか?」  光よりも速い未知のビームが美夜子の目から放たれて、俺の胸に突き刺さった。俺の弱い心臓が瞬間冷凍された。 「仕事より ググれよもっと今を知れ          忙しいのはオヤジの言い訳」  偉そうに、ググれよだと?美夜子の頭の中をググりたいくらいだ。久しぶりに喋ったと思えば──待てよ、俳句じゃないな……テレビでみた俳句はもっとこうややこしくて。  季語、そう、季語!美夜子のは、ハハン、短歌だな。気取りやがって、短歌なんぞ始めたか。ガラじゃないよな、年中短パン履いてるオバサンが短歌!短パン短歌!言ってやったぞ、心の中で。   「考えがだだ漏れなのよ短慮だわ         ゆらぎ世代は短パン命」   ムッ……短歌とは心までも詠むのか?いつの間にそんな必殺技を。ヤバいな……ヘソクリの隠し場所もバレてるかな。  違う、違う、根本的に違うぞ!
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