第4話 夏の魔法のお返し

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 でも、あの夏の魔法がかかった今なら大丈夫なんじゃないか。 「じゃあ、これはさ、夏の魔法だからな」 「え?」  驚いたユウキの大きい目が近づく。膝立ちになった俺はためらわなかった。  愛には愛で返さないといけないからな。  優しく唇同士が重なる。  花火の残り香が惜しむように、この場にあった。  お互いの顔が見えないくらい、すっかり暗くなっていたんだ。  真っ赤な顔になっていたせいかも分からないが、帰り道は終始無言だった。
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