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「何で……」
「何で?」
家に入りやがった。いや、女の子の格好になったの。いや、一瞬でもユウキ可愛いじゃんと思った、俺。
田舎の朝は刺激少ないんじゃないのか。これじゃあ、残った夏が静かになる気がしない。
因みに、俺が言葉を詰まらせると、促すようにオウム返しをユウキはした。
けど俺、やっぱり質問が出てこない。漫画の主人公ならガツンと良い台詞が言えるのにな。
でも、それは珍しく朝から、腹が減っていたからだ。
「飯にしたい。ユウキ、そこどけ」
「あー、はーい!」
猫のようにシュサッと、俺の上から除けたユウキは、パタパタと走って行った。俺は顔を洗うと、飯を食いに居間がある1階へ降りた。
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