妻の嘘

1/12
18人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
 蛍光灯が眩しい。コンビニの自動ドアが開くと同時に、コーヒーの香りが鼻をくすぐった。  いつもは簡単でも夕食を作るのだが、今日は外仕事中に雨に打たれてクタクタで。納豆を混ぜるのさえ億劫でおにぎりでも買おうと思った。  僕と同じような考えの男性陣で店内は混んでいた。  ホットスナックのケースが目の端に映った。妻はアメリカンドッグが好きだった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!