火曜日∶うどん

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火曜日∶うどん

グツグツグツグツ 今日、旦那は体調不良で仕事を休んだ。 夕飯は?って聞いたら食欲が無いからうどんがいいって言うから、かき卵とネギのシンプルなうどんを作っている。普段入れるワカメは消化が悪いから抜いた。   ヴーッ スマホがメールの受信を知らせる。今時メールしてくるのなんか、あの人くらいしかいない。 憂鬱な気持ちで画面を覗き込むと、案の定。 『明日香に栄養ドリンクを持たせます。アイスノンはある?冷えピタは?スポーツドリンクは?家にあるから必要なら言ってね』 旦那の実家は歩いて5分。 スープの冷めない距離に住んでいるお義母さんは、何かとよくしてくれて感謝している。実際、娘を学童に入れずにパートに行けているのはお義母さんのお陰だ。今日もパートだったから、明日香はお義母さんの家にいる。 はぁ、と私はため息をいてから返事を打った。 『全部あるので大丈夫です。 お気遣い有り難うございます。』 子どもの体調不良が心配なのは、私自身も親だからよく分かる。 でもね、お義母さん。 旦那はもう大人で、嫁がいるんです。 私、そんなに頼りないかな? 勿論、お義母さんはそんな事思っていなくて純粋に心配なんだろうけど。 「ただいまー!」 「お帰り」 「ばぁばからパパに栄養ドリンク貰ってきたよ」 「有り難う。もううどんできるからパパ呼んできて」 「はぁい」 出来上がった熱々のうどんと栄養ドリンクを食卓に並べる。旦那が起きてきて、のっそり椅子に座った。 「いただきます」 私は普段栄養ドリンクを買わない。 必要な栄養は食べ物から摂りたいと思っているから。だから、この栄養ドリンクがお義母さんからの差し入れだって事は貴方も気付いているよね。 「ごちそうさま」 あっという間にうどんを食べ終えると、無言で栄養ドリンクを飲み干し旦那はすごすごと寝室に戻っていった。 はぁ、と私はまた小さくため息をついた。
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