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「異能?」
梁の説明の後に、紅狼が恋花の方に振り返る。真剣な眼をからの視線に、恋花はやはり美丈夫から見られてしまうことで胸が少しずつ高鳴っていく。だが、最初に顔を合わせた時よりも短く終わった。
『呪眼で見えただろう?』
「……ああ。先見か」
『ただの先見ではない。異国の先見が出来る』
梁には何もかもお見通しのようだが、紅狼には呪眼がある事で全て知られた。だが、不思議とこの男性には蔑む扱いをされなかったので、安堵に似た感情を覚えたのだ。
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