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私は思い切って一瑳君に声をかけてみた。
「一瑳君は、卒業したら大学に進学するの?」
すると一瑳君は、
「うん、東京の理工系の大学に行きたいと思っているよ!」
と教えてくれた。
「私も東京の文学部の私立大学を受験するつもりだよ!
お互いにがんばろうね!」
私が声をかけると一瑳君は笑顔で頷いてくれた。
私は希望する大学に合格するために、年末年始も受験勉強に集中していた。
私は一般選抜で受験するため1月中旬に大学入学共通テストを受験して、2月中旬に個別学力検査を受験した。
そして2月下旬に前期日程試験、3月初旬に中期日程試験、3月中旬に後期日程試験を受験して、私は希望していた東京の文学部の私立大学に無事合格した。
卒業式が近づいていて、私は一瑳君と会えなくなるのが寂しくて、一瑳君に自分の気持ちを伝えたいと考えていた。
でも、どうしても自信がなくて、一瑳君に自分の思いを伝えられないまま卒業式の日を迎えてしまった。
3月下旬の卒業式当日は私達卒業生を歓迎しているかのように、少し寒さも和らいだ小春日和となった。
体育館で卒業式が行われ、その後各クラスでホームルームがあり帰宅することになった。
私は一瑳君に自分の思いを伝えようと思って下駄箱で待っていた。
すると一瑳君がクラスの友達と3人で一緒に下駄箱に来たので、思い切って声をかけた。
「一瑳君、話があるんだけど少しいいかな?」
すると一瑳君が一緒に来た2人の友達に、
「ちょっと待ってて!」
と言って、私と2人で校舎の裏庭に行った。
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