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「ショーンさん、カーラさん。これからも私のお茶を飲んでいただけるでしょうか?」
ファンヌが尋ねると、ショーンもカーラも「もちろんです」と答えてくれた。
食事を終えたファンヌとエルランドは、並んで屋敷へと戻る。
「ファンヌ。君は使用人たちで、『調茶』の効果を試そうとしているな?」
「あ。わかりました?」
「まあ、君のお茶は信用できるから、強く言うつもりはないが……。ただ、あまり変な『調茶』はしないでくれ……」
「変な『調茶』ってどんな『調茶』ですか? 私はいたって一般的な『調茶』しかしておりませんよ。もしかして、先生が変な『調薬』をしているんじゃないんですか?」
ファンヌはちょっと背伸びをして、エルランドの顔を下から覗き込んだ。
「変な『調薬』ってなんだ。オレは研究のための『調薬』しかしていない」
「研究のためにと言っておきながら『惚れ薬』とか?」
「そ、そんなものは『調薬』しない」
「冗談ですよ。私、先に戻りますね」
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