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その不吉に見える写真はなんとなく裏返しで置かれていた。
「そうだな。透子なら写真を見てなにか気がつくかもしれない」
和也はそう言って自分のスマホで写真を撮影した。
情報収集のためと言いながらも、透子にも自分たちの恐怖を分けてやりたいという意地悪な気持ちが少なからずあった。
これくらいのやり返しは許されるはずだ。
するとすぐに透子からメッセージが返ってきた。
《透子:知らない人たちだね。でも、かなり昔コテージが建つ前に一軒家があったのは聞いてるよ。そこに暮らしてた人たちかな?》
きっと、そうなのだろう。
結局透子に質問してみても、自分たちの想像を超えてくる返事はなかった。
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