コテージ

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コテージ

電車の窓から見る景色は次第に建物が少なくなってきて、田畑が増えてきていた。 「もうそろそろ到着だね」 目を輝かせて呟いたのは璃宮中学校2年生の根本亜希だった。 亜希の隣には双子の兄である和也が座っていて、2人の頭上にある荷物棚には大きなキャリーバッグが二人分乗っかっていた。 この冬休み中にふたりは友人の親戚が軽々しているコテージに宿泊して、スキーを楽しむことになっていたのだ。 といっても、その友人である透子の姿はこの電車内にはない。 透子だけは家の用事があるらしくて、1日遅れて現地でふたりと合流することになっていた。
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