来世では、結ばれるかな。

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「涙が出るほどおかしいの…」 「ごめんって。さすが百合だなって思って」  人差し指で涙を拭いながらも、拓也はまだ笑っていた。 「でも、このセリフは覚えてるよ。『来世でまた会おう。どんな最悪な出会いをしたって、また君を好きになる』って、最後のシーンで主人公が言ってた」 「ああ、俺も覚えてる。クライマックスだもんな。すごかったよ、あのシーン」  少しぬるくなったカフェオレに口をつける。少し胸が痛くなった。  ふと考える時がある。拓也が留学に行かなかったら、私たちは恋人になれたのかなって。あれからもずっと、一緒にいられたら、私たちの関係は進展してたのかなって考えてしまう。でも、その世界線はもう存在しない。 「どうしたの」  拓也が真っ直ぐ私を見つめる。 「拓也は、来世って信じる?」 「うーん」  拓也は顎に手を当て、少し考えていた。 「どうだろ」  拓也は微笑んだ。 「ごめん、突然変なこと聞いて」 「ううん。俺もそういう話好きだから」
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