1-4 爆弾

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「〝食人鬼〟の弱点は心臓だって言ってたよね。〝吸血鬼〟も同じなのかもしれない。理性があるからといって、従順であるとは限らない。増してや、こんな目に遭わされた相手に反発心を抱かない訳がない。それを従わせるには、向こうが優位に事を運ぶ為の切り札が必要だ。例えば、そう――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、とかね」  最後にトン、と己の胸元を人差し指で示し、彼は小首を傾げてこちらを窺った。私と金髪は絶句した。 「なっ!」  ――私達の胸に、爆弾が仕込まれている? 「そんな……」 「まぁ、憶測だけど。仕掛けたのは、薬を盛ったのと同じタイミングだろうね」 「だが、そんな痕跡は」
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