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「普通は怖がるだろうに……、心は怖くないのか?」
そんな彼に少女は笑って言い放った。
「怖くないよ。……だって、私を守ってくれる人だから」
「それは、まぁ……」
「……幸君は私を絶対に守ってくれるって、信じているから」
可憐な少女が普段は見せる事の無い楽しげな笑みを見せていた。…大きくなったら相当な美人に成長するだろう。でも本当の父親が少女の元へと帰るまでは自分が守らないと。
(心を絶対に守る。あの金髪野郎なんかに負けない。……哉太さん達を取り戻す!!!!)
幸の想いに反応するように翼が大きくなり、そして力強さを持ち合わせた。少し驚いた幸と心ではあるが2人は互いに笑ってから決意を固める。
「よっし!!! 哉太さん達を救うぞ、心!」
「うん。……哉太君、お願い。私の返事に応答して」
心が幸に抱かれながら目を閉ざして哉太にテレパシーを送る。今は幸の能力もコントロールをしているのでわずかな力でしかテレパシーが送れないのが歯がゆいが、別の手段を取ることにした。
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