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「この金髪クソクズ野郎……。てめぇみてぇな卑怯なクズに幸やこころのシルバーを奪われてたまるかよ!」
「そりゃあこちらはげせんな~。じゃあ、この異空間から出たら兄さんはワイをどうする?」
「……この異空間から出たら、俺がてめぇをぶっ飛ばす」
一瞬の間が空いたかと思えば、玉緒はソファから立ち上がり哉太の顎を掴んだ。そして自身に顔を寄せ、にたりと笑うのだ。
「ええんか、そんなけったいな口聞いて。……兄さん、いや。兄さんが大事に、だ~いじにしてるこの赤い髪の兄さんやかわええ女の子がこっちに来るんやで?」
「そ、それは」
「あんたの綺麗な顔が苦しんでもがく姿を見て……恐怖するかもせぇへんのに?」
「なに言って――」
すると哉太は口も訊けないほどの激痛に襲われたのだ。
「ぐぁっ……がぁっ!??」
それに満足をするように玉緒は再び優雅に椅子に座る。頭の中にムカデが這いずり回るような激痛に襲われた哉太はうずくまると、商人の彼は冷酷な態度で示すのだ。
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