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序章 コスイベントの歩行者天国にて。
今…起きた出来事を…ありのまま話そう。
歩行者天国で行われたコスプレイベントに
トラックが突っ込んできた。
一番近くにいたのは僕。
ものすごいスピードで、
正面衝突が免れない位置にいた。
このままなら確実に衝突して死ぬ。
一番最初の犠牲者として。
もしこれが小説なら、
死んだ後、異世界へ転生するんだろな…
それもいいかもしれない。
まぁ、実際にそんなことはありえないって分かってるけど。
どのみち、この世での人生はこれにて終了らしい。
さらば現世。
とか、コンマ数秒でそんなことを考えながら
目を固くギュッと閉じた。
直後
ダァンッという音が聞こえた。
トラックが自分に衝突したのだろうか。
でも、右手に大きな振動を感じた以外は何も痛みを感じない。
ゆっくりと目を開ける。
目の前には、正面がぐしゃぐしゃになったトラック
自分の右手は、片手でトラックを止めていた。
負傷者死者、共に0
直後…
ホコ天中に、歓声が広まった。
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