もう一度、君に届けたくて

＿＿美咲ひまり。

「はい」

高校の制服を着た私は、緊張しながらも体育館の舞台に上がった。
思いっきり、普段出さないほどにも声を出していった。

「わ、私は高校に入学したら、勉強を頑張りたいです。そしてっ！！」

私はもっと声を大きくした。

「アドバイスしてくれたり、ある出来事がきっかけで不登校になった私を救ってくれた亡くなった友達や周りの人たちがいなくても、自分でなんとかできるように頑張ります！！」

私は卒業証書を受け取った。

＿＿今、私は中学校を卒業した。
辛い出来事、亡くなった友達と遊んだ日々、突然友達が亡くなったショックでずっと泣いていた日々を救ってくれた蓮くんと一緒に過ごしていた日々…たくさん思い出のある中学校に来るのは今日が最後。

でも…まだ終わりじゃない。
まだ、とある人に言えていないことがある。
…「好き」って言わなくちゃ…！