巨大モンスター

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巨大モンスター

 モンスターが八方に囲んで滅多打ちにしていが、 「うおぉぉぉーっ!」  横一閃に消滅。 「あたしを庇って、カサンッ!」 「だい、じょうぶのようだなコヨン殿、グフッ」  総攻撃を受けたカサンはあらゆるところに怪我をしているも、モンスター達が再び襲い始めた。 「うおぉぉっ!」 「カサンッ!」 「――ぐはっ、魔女にやられるとは、オレの負けだ殺せ」  ある日カマキリ戦士のカサンは魔女イプルミと遭遇し負けた。死を覚悟したカサンだったがイプルミは後ろに向き帰ろうとする。 「まてっ、見逃す気か」 「……わしは魔法具を作るのが好きな魔女」 「まほうぐ?」 「命を奪う趣味はない」 「だがオレは……」 「わしにお前さんのルールを押し付けるな、死にたければ自分で勝手に死ねばいい」 「ふぅ〜……ルールを押し付けるな、か……まいったなぁ」 「わしからすれば負けて死ぬよりも、負けても生きるほうがずっと厳しいだろうよ」 「あんた、名は」 「イプルミという名じゃ」 「イプルミ……殿、あんたの言うとおり死に逃げる道に戦士の極みなしだな」 「そんなもんは知らん、極みなど知りとうないしな、ではの……」 (――イプルミ殿の言葉を聞いてから捨てたものではなかったな……いや、戦士としてこんな血が躍る戦いは初めてだ!) 「えい!」 「なっ、何をコヨン殿、うっ!」 「師匠に貰ったやくそうよこれで体力が戻るはず……えええぇーっ!?」 「はっ、イプルミさんこの声は……」 「階段はここか、どうやらわしの特製やくそうを飲んだようじゃな、ニシッ」 「オ、オレの手が……とれ、た」 「だ、だいじょうぶ、じゃないわよね、カサンッ」  驚いてる隙にとモンスターが容赦なく仕掛けてくるのを見てヤケクソで戦うことにした。 「えーい、オレが囮になる、コヨン殿は逃げろ〜……はっ!?」  取れたカサンの鎌2つは自由に動かせる事に気が付き、 「な、なるほど、これなら!」  遠隔操作で二本の鎌をブーメランのようにしてモンスターを斬り刻んでいく。 「す、ごーいっ!」 「ジッとしてる場合か、イプルミ殿と合流するぞ、乗れコヨン殿」  頭の上にコヨンを゙乗せて、行き止まりと分かって道を元に戻っていった。 「うりゃっ、まだかカサン、コヨン」 「イプルミどのぉぉ〜っ!」 「おおー、来たきた、いくぞー」  階段を下りていく二人と急いで走って来たカサンとコヨンも追いついて地下三十階を突破した。 「ゼェーッ、ゼェーッ、ゼェ……」 「ありがとねカサンさん」 「い、いやっ、ぜん、ぜん、ハァ、ハァ」 「ちゃんとやくそうを食べたようじゃな、ようやった」 「師匠、あのやくそうって何なんですか?」 「そうだ、オレの手が、取れたんだ!」 「え……」  二人の驚いた顔にオーガは冗談じゃないと気が付き後退り。 「あ〜あれは〜……たぶんギャオーンの眼玉か〜」 「「「はっ!?」」」 「フオーンの爪か、いやいや……まあ大丈夫じゃ、あっはっはっはっ」  この先が不安な顔を隠せないオーガ、カサン、コヨンだった。  しかしここはダンジョン、ジッとしているわけにもいかず4人は進み始めた。コヨンの説明で罠にもより一層の注意をはらって進んでいく。  ――地下四十階、ついにここからイプルミは自分の魔力ではなく耳に付けた魔法の小箱から持ってきた属性杖を使うことにした。 「火の杖っ!」 「イプルミさん、そんな物まで」 「極力魔力は残しておかなくてはのう、しかしこれで前衛の攻撃に魔法を加えれば倒せるじゃろ」  属性杖をイプルミが、ときにはコヨンが使って前衛のオーガとカサンにより順調に進んで五十階に着く。 「ふぅ、50階か、では」  コンコンと魔法の小箱をつついて出てきたのは、なんとケーキであった。 「ケ、ケーキですか師匠?」 「うむ、腹が減っては戦はできぬからな、アムッ」 (お、おい、どうして腹ごしらえがケーキ何だオーガ) (オレが知るか……)  オーガも気になって質問をしてみた。 「イプルミさん、どうしてケーキなんですか?」 「へ? どうしてかって〜……わしが好きだから」  イプルミの解答に黙って沈黙、とにかくと正座しケーキを美味しくいいただくことにする……。  ケーキは味もよく、ショート・ケーキにもなればモンブランにもなるという魔法のケーキに、今度は何を入れているのかと思いつつも食べて余裕かに見えたが地下六十階に足を踏み入れた時だった。 「ん、フロアが広いですね師匠」 「天井も今までより高いのう……」  暗く警戒しているとすぐに、 「グオォォォーンッ!」 「うわぁぁぁぁっ、なんっとやかましい、耳を塞がずにはいられん」  イプルミが謎の大声の方を顔を見上げた。 「こ、こいつはっ!」 「でっ、でかいっ!」 「……どうやって倒すんだ!?」  驚くカサンに内心倒せるのか疑問を感じたオーガだがそれもそのはず、眼の前には自分の五倍はあるであろう大きなティオーンという超巨大なモンスターなのだから。 「グオッ!」 「踏みつけて来るぞっ、避けろぉーっ!」  イプルミの一言で正気に戻り避ける3人。その目はこれまで以上に目が鋭く集中しだす。 「これは……弱点を探すしかないのう、火の杖っ!」 「イプルミさんっ、よしオレは逆の左足だぁっ!」  イプルミの仕掛けた炎は効かず、オーガの正拳突きは、 「くっ……ビクともしない、だと」  ノ―ダメージ。 「ん……口……まずいっ、ブレスじゃっ!」  ティオーンの口が赤くメラメラと燃えだし豪火を地面に向かって吐き出した。
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