冬の夜空の下でファーストキスを身体だけを愛する貴方に捧げた。

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ファーストキスは、チョコレートのようにあまくてやさしい味だとずっと信じていた。 実際は、お風呂に入ってない苦い匂いをした太い男根を頭を掴まれながら抑えられて口で致す前に先っぽにほんの少しだけキスをした。 だって、想いを寄せる貴方のだから。 たとえ、貴方は私の身体しかみていなくても私は。 貴方しか、いらないの。 ねえ、私にもキスをして。 たったひとつのお願い、ねえ。 それ以外は、なにも、いらないから。 私だって、貴方を滅茶苦茶にしたいの、振り回したいの。 ねえ、いま誰か見てるかもしれないけど、こっそりキスをしてよ、ねえ。 そんなお願いなんてできず、私は貴方の反り勃った男根に一礼として一瞬だけキスをした。 夜空の下で誰かに見られるんじゃないか、と内心ずっとヒヤヒヤしながら。 貴方は、私の頭を掴んで立ったまま口で御奉仕をさせたがる。 男根の独特な匂いに耐えながら涙目になりつつ奥まで必死に舐めさせていただいた。 苦しくなって蒸せてしまい申し訳なくなり、せめてでも側面を舐めさせていただこうとしたら、男根が濡れていた。 濡れた男根を舐めながら、晩ご飯がまだだったからお腹が空いてしまい、お腹の虫が鳴いてしまった。 貴方は、フッと笑って一緒にコンビニでなにか買うことにした。 ふと、コンビニのレジ横のホットスナックコーナーにホットドッグがあった。 ホットドッグのあたたかくも誘惑的な匂いに誘われ、じっと見つめてしまった。 ホットドッグと目が合った。 貴方は、食い意地張ってるなあっていいながらホットドッグを買ってくれた。 店内を出て出来たてほかほかホットドッグをいただいた。 こうしてみると、貴方の反り勃った男根のようだった。 これからソーセージを見る度に思い出すのか、と辱められたような妙な感覚に陥った。 『何見てるの?』 貴方は、そうニヤニヤ笑いながらいった。 意地悪なひと。 『…貴方のを思い出したから』 頬を赤らめながら小声でいうと、満足気にそうか、と笑った。 あつあつのホットドッグを口いっぱいに頬張ったら、辛くて蒸せた。 ふだんは、辛いものを食べたりしないからだ。 『大丈夫か?』 心配そうに顔をのぞき込まれた。 『だぁいじょおぶ…れす…』 赤く染まった顔で涙目になってるけど。 すると、とつぜん腕を強引に掴まれて路地裏に連れ込まれた。 ズボンのチャックを下ろして、ふたたび反り勃った男根を目の当たりにした。 『口でして』 そう命じられたが、人が見ていないか気になりソワソワあたりを見渡してしまう。 またグイッと頭を強引に掴まれた。 『集中して』 目の前には反り勃った男根があった。 口に含むと、苦い匂いがした。 ケホケホっと、また蒸せた。 くるしくて、また涙目になってしまった。 『すみません、また、』 涙目になりながら謝ったら、ニヤニヤしながら今度もまた奥まで突っ込まれた。 必死に御奉仕をさせていただいた。 蒸せて胃に熔けたホットドッグを吐き出しそうになりながらも必死に耐えて息すらも自由にできないまま濡れた男根を咥えていたけど、やはり息苦しくなってしまった。 『ずみませぇん…』 涙目になり、鼻水を垂らすというなんとも耐えがたい醜態をよりによって貴方にさらけ出してしまった。 必然的に見上げるかたちになったから、ばっちり見られてしまった。 ──貴方だけには、見られたくなかった。 ほんとうは、可愛い服を着て綺麗にお化粧してカフェでお茶したりして海辺をお散歩しながら他愛のない話をしたかった、ふつうの恋人らしいデートを、したかった、なんて我儘をゆるしてほしかった。 そんな胸中を秘めたまま、最後に一礼として先っぽにほんの少しだけキスをした。 ファーストキスは、にがくて苦しい薫りを漂わせていた。 貴方は、苦しむ私を見ながら白く大きな手でやさしく頭を撫でた。
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