戸惑う女と受け入れた男

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母の兄である伯父とその妻の伯母とは幼い頃に一緒に暮らしていた時期がある。 彼らのやんちゃな息子三人がいたずらをして叱られているのをよく目にしていたので、この夫婦が怒るとものすごくこわいことを美雪は知っている。 絶対に怒られたくない。だから、足の痺れと着物の息苦しさに耐えて、お行儀よく座っていた。 でも、そろそろ限界かもしれない。痺れすぎて足の感覚がなくなってきた。 (少しだけ崩してもいいかな) もじもじしていると、向かいの席に座るお見合い相手と目が合った。 (もしかして私の足が痺れていることに気付いた⁉) 焦った美雪は、なんでもないですよ~とごまかすためにもにこりと笑う。すると、相手も笑顔を返してくれた。 くっきりとした二重の目を優しく細め、くしゃっとした笑顔を見た瞬間、美雪の心臓がトクンと跳ねる。 (か、かわいい……!)
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