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「でも、工事の日は悠太朗くん休みじゃないよね」
「えっ。……えっと、休みですよ?」
「立ち合いしないといけないってお義母さんから聞いたけど」
あんのババァ余計なこと言いやがってと、悠太朗は美雪の見えないところで怒りの拳を震えさせた。
たしかに、初日だけ工事の立ち合いを柳とともにしなければならない。
「一日目だけであとは休みだから。残りの二日で行きましょう」
「大丈夫?」
「はい。それに、俺だってたまにはのんびり休みたいし」
それは本音だ。
仕事が忙しいということは、ろくに休んでいないということでもある。
旅館でのんびりと過ごしながら温泉につかって、美味しい料理を食べたい。
それだけでも贅沢なのに、美雪と一緒なんて最高すぎる。疲れなんてきっと一瞬で吹き飛んでいくし、これからの仕事も頑張れるに決まっている。
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