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するとグイっと引っ張られて、あっという間に悠太朗の胸の中に収められてしまう。
押しつぶされるのではないかと思うくらいの強い力でぎゅうっと抱きしめられて、美雪は思わず声をあげる。
「ゆ、悠太朗くん。苦しい……」
「ごめん。でも、美雪さんが悪い」
悠太朗はそう言うとようやく美雪の体を解放した。
美雪は思い切り息を吸い込む。体には悠太朗に抱きしめられたときの熱と感覚がまだ残っている。
悠太朗は高い背を屈めると、美雪の顔を覗き込んだ。
両手で美雪の頬を包むように触れて、くいっと上を向かせる。
「俺が前に美雪さんに聞いたこと覚えてますか」
「前に？」
いつのことを言っているのかわからず美雪は悠太朗を見つめ返す。すると、彼がさらに顔を近付けてきた。
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