年下御曹司のご褒美にされましたが、一途な愛を向けられていました

その後……

『ここからが第二の人生だと思って、生まれ変わった気持ちで頑張らせていただきます』

繭子が仁しなで働くことになった日。悠太朗と瑛里の前でこれまでのことを謝罪したあとで、繭子はそんな意気込みを口にして深く頭を下げた。

仁しなという新しい居場所と仕事を得たことで、繭子の中でなにか変化が起きたのだろう。

美雪に依存するような強い愛は落ち着いて、今では他の仲居たちとも仲良くなり、一緒に遊びにでかけたりするなど美雪以外の大切なものや人を増やしている。

もう美雪だけに固執することはないだろう。最近の繭子を見ているとそう思えた。