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美穂は、クリスマス会の準備で忙しくしていたから、先週、玲央からのネガティブな返信があったことをまだ話せていなかった。
それに、もう4度目ともなると、呆れられると思っていたから。
「またですか……全く! 玲央くんは、ホントに繊細なのか、それとも、ホントにハード過ぎてキャパオーバーなのか?」と、首を傾げながら今度は、突き出しを箸で摘んでいる美穂
「恐らく後者だと思うの」
「なら、人を増やして貰わなきゃね」
「それに、不器用だし……」
「確かに! ホント不器用だね〜どうせまた落ちつけば連絡来るんでしょうよ」
美穂は、今までのことも知っているから、また、連絡が来ると確信している。
「でもさ、詩音は、ホントにそれで良いの?」と聞かれた。
「え?」
「いやさあ、なんだかいつも詩音が玲央に振り回されているように思えてならないのよ」
その通りだと思った。
「詩音がそれで良いなら良いんだよ。でも、ハナの言うことも一理あって、私は詩音には、矢部さんも無くは無いかなとも思うのよね」と、今までには無かった言葉が美穂から出て来て驚いた。
でも、私の中では、やっぱり玲央しか居なくて、
矢部さんは、あくまでも同じ部署の先輩で、男としては見られないのだ。
そう話すと、
「そっか、なら良いんだよ。頑張れ!」と美穂は言ってくれた。
すると……
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