仲直り

6/8
前へ
/180ページ
次へ
「そう! だから詩音がトイレに立つのが見えたから俺も出て来た」 「そうだったんだ。鼻の下伸ばしてたから、満更でも無いのかと思ってたよ」 「誰がだよ! 鼻の下なんて伸ばしてないわ」と笑っている。 「伸ばしてたわよ、デレ〜〜っと」 「詩音だって、矢部さんと楽しそうに話してたぞ」 「は〜? 美穂と3人で話してたんだよ。私は、美穂と2人で話したかったのに」 「ふ〜ん」 「ん? もしかして、妬いてる?」 「別に〜〜」 「ん? ん? ふふ」 玲央も嫉妬してくれるんだと思うと嬉しかった。 私を自分の前に座らせて、ぎゅっと後ろから抱きしめられた。 「ちょっとだけ妬いた」 ──ううっ、可愛い〜 「素直でよろしい」 「やっぱり詩音じゃなきゃダメだと思った」 「うん、私も玲央じゃなきゃダメだと思ったよ」 「良かった」 「うん、良かった」 そして、後ろを向いてまたキスをした。 ──今日は、ちゃんと聞かなきゃ! 「ね〜玲央?」 「ん?」 「私たち、同棲するんだよね?」 「うん、するよ!」
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

770人が本棚に入れています
本棚に追加