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昨夜は、そのまま玲央の部屋に泊まった。
「こっちで住む? それとも、詩音の部屋にする?」
「そうだね〜」と考えていると、
「それとも、どこか探す?」と言う玲央
「え〜そんな時間無いでしょう? それは、ちゃんと結婚する時で良いかな〜こっちの方が広いし会社にも近いし、こっちかな」
「じゃあ、こっちにするか。とりあえず必要な荷物、今日運ぶ?」
「え、今日から?」と驚いた。
「うん、だって今日はクリスマスイブだし、もう年末年始は、ずっと一緒に居るでしょう?」と……
確かに! いつもクリスマスと年末は一緒に居る。
突然のことで凄く驚いたけど、その言葉にとても嬉しくなった。
──やっと一緒に居られる
「初詣も一緒に行くし……」
「玲央、実家には帰らないの?」
「帰りたくないなあ〜詩音は?」
きっと玲央から連絡があると思っていたから、1月2日1泊だけ帰ることにしていた。
「じゃあ俺もそうする!」と玲央は言った。
帰省と言っても関東圏に実家がある2人だから、
いつでも帰れる距離。なので、なかなか帰らないのだけれど、お正月ぐらいは帰らないと親も心配するだろう。
最も、最近では実家に帰ると、結婚の話ばかりで、
うんざりなのだが……
──やっぱり、そういう年齢に差し掛かかったんだよね。きっと又、色々言われるんだろうな、と思うと憂鬱だ。
だから1泊で十分なのだ。
「じゃあ、そろそろ起きて、詩音の部屋へ行きますか?」
「うん。あ、もう10時前じゃん」
ようやく2人でベッドから起き上がる。
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